■GUIDED BY VOICES - LET'S GO EAT THE FACTORY
GUIDED BY VOICESの新作を購入しました。
レッツ・ゴー・イート・ザ・ファクトリー(限定ボーナス・ディスク付き)
- アーティスト: ガイデッド・バイ・ヴォイシズ,GUIDED BY VOICES
- 出版社/メーカー: PANORAMA HELTZ
- 発売日: 2012/01/21
- メディア: CD
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2010年の復活劇から満を持して待望の新作。購入したDIsc Union盤は輸入盤にライナーノーツ、対訳、ボーナスCD-Rを追加した豪華仕様。
まあ昔は、日本盤買うのも稀ではなかったですが、このご時世あえて日本盤を買うのはよほどのこと。輸入盤を強引に日本盤に仕立て上げてしまうのはコスト面でもアリかもしれないですね。さすがUnion。
非常に豪華に感じます。CD買った!って感じ。
SWEET DREAMSの福田教雄さんの解説が秀逸。
熱量を押さえて豊富な知識をさらっと流し込んで愛情で閉じ込める、そんなまごころ弁当を作れそうな料理人気質。
がさつに見えて涙もろい。でたらめなようで努力家。豪腕に見えて繊細。社交家なようで人見知り。そんなギャップにきっとリスナーは引き込まれ、その果てに底知れないバンドの強さを見るのである。90年代に入って、ガイデッド・バイ・ヴォイシズがある種の熱狂〜カルトを築くことになったのも、例えばこういっ たことが背景にあるのだろう
間違いないね!
特典CD-Rは先行シングル「Doughnut For A Snowman」に収録の4曲。
相変わらず、つかみ所のない曲ばかり...。
そもそもこのジャケット何?
全GBVファンを拍子抜けさせるような不可解なジャケットも彼らを象徴しています。
まあ過去の傑作も決してジャケがどうのこうのというものではなかったですが。
一番好きだったのはこれかな。
新作「LET'S GO EAT THE FACTORY 」肝心の内容ですが、これが本当に素晴らしかった。
90年代MATADOR所属の黄金期のメンバーということもあって、作品全体に漂うコラージュ感覚や、唐突に始まり力尽きて終わる、ようなタイム感が自分の大好きだったGBVの世界観そのまま。
上に載せたような90年代の作品における凄まじいテンションは多少抑えられ、演奏の幅も広がり大人になった(と、いってももう全員初老ですが...)印象はあるものの、ロバート・ポラードのソロやBOSTON SPACESHIPS等で感じた物足りなさ、「曲はいいんだけど...」という感覚はつまるところ、バンドとしてのトータルコンセプトに欠けていたのかもしれない。
今作を聴いて、楽曲や立ち振る舞いだけではなく存在そのものがコンセプチュアルな側面を持っているからこそ、ロックバンドというのはプレーヤーの複合体ではないサムシングを有してるということが明確に見えた。
「ロックバンドって、いいなぁ...」
50歳を超える本物のオッサンたちが、こんなポップな音楽を創作していると思うだけで泣けてくる。