目盛りメモリーズ(旧One Click Say Yeah 2020)

音楽、映画、その他日常の生活からはみ出たもの、または日常そのもの

Toshi 「洗脳ー地獄の12年からの生還ー」

2015年今年もよろしくお願いします。

http://instagram.com/p/xbdsNlMwCT/

年明けからこのタイトルでげんなりしたかもしれませんが、この本を読むきっかけになった番組は2つ。

最初は2014年10月頃にナイナイのめちゃイケで、「オールナイトニッポンで一人になった岡村隆史のパートナーを見つけよう」という企画で、土屋アンナとか蛭子さんが出てきてラジオのトークを試してみたり凄く面白かったんだけど(殆ど出落ちみたな感じだったが)一番衝撃的だったのは「岡村隆史X Japan Toshiのオールナイトニッポン

・Toshiがこういう番組出るようになったのか。
・Xってモノホンのロックバンドのわりには、昔からたけしの元気が出るテレビに出演したりして意外とバラエティに対して寛容だったな。
・そういえばToshiって変な自己啓発セミナーに勧誘されておかしくなって、2,3年前に脱退したって聞いたな。

そんなうる覚えの記憶を思い出しながら見てた。岡村もそれとなく洗脳期間の話題に触れたりして「お互い地獄を見たもの同士」的な感じで共感し合う姿をみて、ああこういう風にイジラレてるってことはもうその頃を清算したんだなと思った。

 

その次が先日のMusic StationのスペシャルでのX Japan17年ぶりのテレビ演奏。
これがとてつもなく面白かった。

誰もが知ってるロックバンドで、こんなに見てて面白いバンドって今いないなぁとしみじみ感じ、Yoshikiも「僕たちワイドショーとかで出てるからあんまり17年ぶりって感じがしない」とブラックなジョークも飛ばしたりしていた。

 

そんなところから、この本を読むに至った。

 

まず前提としてToshiは2010年1月18日に自己破産を申請し、MASAYA(ホームオブハート)との決別、同時に妻(守谷香)との離婚、そしてホームオブハートの被害に会った人たちとともに損害賠償などの請求を起こしている(のちに全面勝訴的和解)。この損害賠償時の「陳述書」というのがこの本のラフスケッチになったようだが、その内容たるや想像をはるかに越える凄まじさ。(実際、Toshi本人も陳述書のために過去の恫喝や、暴力を思い出し書き出す作業に何度が頭がおこしくなった、と述べている。)

 

妻である守谷香から日夜繰り返される恫喝、暴力(という名の訓練?)、本当にやくざのような発言をあのような女性が半狂乱になりながら馬乗りになって浴びせまくる姿はまさに地獄。到底ここで全てを説明出来ない程の狂気の世界が繰り広げられている。
なんとういか、園子温の映画みたいな世界観と言えば近いだろうか、本当にこんな事が現実世界で起こりえるのだろうか?と疑うような出来事が繰り返された12年。もう1冊読み終えた後は、疲労感で一杯。

と同時に、たった一人の人間(MASAYA)の思惑だけで人はこんなにも思考や行動が支配されてしまうのかという脅威と、12年間も自分の意志で抜け出せなかった人間(Toshi)の脆さを痛感しました。

 

そしてこれを読み終えた後、もう一度めちゃイケやMUSIC STATIONを見返すと、泣ける泣ける。

 

様々な社会的な柵や家族とのトラブルなど、どんな人間にも多少なりともあり得る話であるが、様々な利害関係で渦巻く現実社会で、数少ない仲間や仕事上の人間関係がいかに全うか、悟るより「日常でもがき悩み続ける」日々がいかに健全かを思い知らされる本でした。

 

【参考リンク】

12 years of hell of Toshi X JAPAN - YouTube

 ※金スマ出演時。「洗脳」の大まかな内容となっている。多分そのうち消えます。

TOSHI 洗脳報道 密着取材自宅まで - YouTube
 ※1997年洗脳時のTV出演。このときの「夫婦生活」のシーンは完全に仕込みです(実際はその後別居。守谷香は施設にいた)

TOSHIさん、カルト宗教「ホームオブハート」との決別 【X JAPAN】 - YouTube
 ※2010年脱会時。

MASAYAこと倉渕透グループ問題を考える会(旧、HOHとToshi問題を考える会)

 ※被害者のサイト

 

最後に、


キテレツ大百科 お嫁さんになってあげないゾ - YouTube


世の中何が起こるか本当に分かりません。